オートバイ盗が1年で25%増。車とバイクの盗難の3割は「キーあり」だった

2025年、全国のオートバイ盗は1万4,552件で、前年より25%増えました。自動車盗も6,386件と増えています。東京の統計では、盗まれた車とバイクの約3割は、キーを差したまま、または車内に置いたままでした。
3行でわかる
- 2025年の自動車盗は6,386件(前年比+5.0%)、オートバイ盗は1万4,552件(同+25.0%)だった。
- 東京では、自動車盗の32.3%、オートバイ盗の32.9%が、キーを差したままか車内に放置した状態で盗まれた。
- 研究では、電子式のイモビライザーで車の盗難が約40%減り、集中ドアロックなどと組み合わせた車は、対策のない車より最大25分の1しか盗まれなかった。
01犯罪者側から見ると何が起きているか
盗む側は、すぐに持ち去れる車両を選びます。キーが付いたまま、ロックが1つだけ、人目のない駐車場、という条件は、盗む側にとって好都合です。
東京の統計では、自動車盗の41.5%が駐車場・駐輪場で起きており、一戸建て住宅が14.0%、中高層住宅が13.4%でした。自宅の敷地でも安心はできません。
キーを付けたままの車両は、特別な道具がなくても持ち去れます。逆に、手間がかかる車両は避けられやすくなります。
02研究と統計でわかっていること
車とバイクの盗難は増えています。一方で、盗難防止装置は盗難を大きく減らしてきました。
警察庁・警視庁(2025年)[1]
全国の自動車盗は6,386件(前年比+5.0%)、オートバイ盗は1万4,552件(同+25.0%)。東京では自動車盗164件のうち32.3%、オートバイ盗1,623件のうち32.9%が、キーを差したままか運転席などに放置した状態だった。
対象: 警察が認知した盗難 / 限界: キーの有無は東京の統計。
van Ours & Vollaard(2016)[2]
欧州で新車へのイモビライザー(電子式の盗難防止装置)の装着が義務化された影響を分析した。盗難が他の車に移る影響も含めて、車の盗難は約40%減ったと推計した。
対象: オランダの車の盗難データ / 限界: 欧州の制度変更にもとづく分析。
Farrellら(2011)[3]
英国の車の盗難は1990年代半ばから3分の2減った。集中ドアロックと電子式イモビライザー(多くは警報装置も)を備えた車は、対策のない車に比べて最大25分の1しか盗まれなかった。追跡装置は特に効果が高いが、普及は少なかった。
対象: 英国の犯罪被害調査 / 限界: 英国のデータ。
03お金をかけずに今日からできること
キーを必ず抜き、ロックを重ねて、盗むのに手間がかかる車両にします。
キーを車内に残さない
短い時間でも、キーは抜いて持ち歩きます。車内に置いたままにもしません。
所要 習慣
バイクはロックを2つかける
ハンドルロックに加えて、別のロックで固定できる物とつなぎます。
所要 1分
明るく人目のある場所に止める
止める場所を選べるときは、明るく人目のある場所にします。
所要 習慣
04習慣にするコツ
「すぐ戻るから」をやめることです。キーを付けたままの盗難は、ほんの短い時間でも起きています。
- 自宅の駐車場にはセンサーライトを付けると、人目を感じさせやすい。
- スマートキーは玄関の近くに置かない。
- 盗まれたらすぐに110番する。
05よくある質問
車やバイクの盗難は増えていますか
警察庁によると、2025年のオートバイ盗は1万4,552件で前年より25%、自動車盗は6,386件で5%増えました。
キーを付けたままの盗難はどれくらいありますか
東京の統計では、2025年の自動車盗の32.3%、オートバイ盗の32.9%がキーを付けたままか車内に置いたままでした。
盗難防止装置に効果はありますか
研究では、電子式のイモビライザーで車の盗難が約40%減ったと推計されています。
出典
- 警察庁. 「令和7年の犯罪情勢」(2026年2月). https://www.npa.go.jp/publications/statistics/crime/situation/r7_hanzaijyosei_kakuteichi.pdf
- van Ours, J. C., & Vollaard, B. (2016). The Engine Immobiliser: A Non-starter for Car Thieves. The Economic Journal, 126(593), 1264-1291. https://doi.org/10.1111/ecoj.12196
- Farrell, G., Tseloni, A., & Tilley, N. (2011). The effectiveness of vehicle security devices and their role in the crime drop. Criminology & Criminal Justice, 11(1), 21-35. https://doi.org/10.1177/1748895810392190