SNSで知り合った相手から被害にあう子どもは年1,566人。親が知っておきたい「最初の接点」

SNSで知り合った相手と会い、性被害などにあう子どもが後を絶ちません。2025年、SNSに起因する事件の被害児童は1,566人。半数近くが中学生でした。多くは子ども自身の何気ない投稿が、相手との最初の接点になっています。
3行でわかる
- 2025年、SNSに起因する事件の被害児童は1,566人(前年比+80人)。中学生が758人(48.4%)、高校生579人、小学生167人だった。
- 最初に投稿したのが子ども側だったケースが74.2%。投稿内容は「プロフィールのみ」「日常生活」「趣味」なども多かった。
- 海外のメタ分析では、子どもの約9人に1人がネットで望まない性的な誘いを受けていた。
01犯罪者側から見ると何が起きているか
子どもを狙う大人は、SNSの投稿から近づき、やり取りを重ねて信頼を得ようとします。最初の接点は、ごく普通の投稿です。
警察庁の統計では、被害につながった最初の投稿のうち、子どもが投稿したものが74.2%でした。その内容は「プロフィールのみ」18.1%、「日常生活」14.9%、「趣味・嗜好」11.3%、「友達募集」11.1%など、ふだんの投稿が多くを占めています。
相手は共通の趣味などで話しかけ、親しくなってから会おうと誘います。子どもは「優しい人」と感じているため、危険に気づきにくくなります。
02研究と統計でわかっていること
SNSで知り合った相手からの被害は年1,500人を超え、小学生の被害も増えています。
警察庁(2025年)[1]
SNSで面識のない相手と知り合い、被害にあった子どもは1,566人(前年比+5.4%)。中学生758人、高校生579人、小学生167人(前年比+22.8%)。スマートフォンを使っていた子どもが1,529人。利用状況がわかった771人のうち、フィルタリングを利用していたのは83人だった。
対象: 警察が把握した事件の被害児童 / 限界: 届け出られていない被害は含まれない。
Madiganら(2018a)[2]
子どものネット被害の研究をまとめたメタ分析。望まない性的な誘いを受けた子どもは平均11.5%、望まない性的な画像などを見せられた子どもは20.3%だった。
対象: 9つの調査、1万8,272人 / 限界: 主に海外の調査。
Madiganら(2018b)[3]
18歳未満の11万人あまりを対象とした39の研究のメタ分析。性的な画像を送ったことがある子どもは14.8%、受け取ったことがある子どもは27.4%。自分の画像を同意なく転送された子どもは8.4%だった。
対象: 39の研究、11万380人 / 限界: 主に海外の調査。
03お金をかけずに今日からできること
禁止より、子どもが困ったときに話せる関係と、基本の設定を整えます。
フィルタリングを設定する
子どものスマホにフィルタリングを設定します。被害児童の多くは利用していませんでした。
所要 15分
「会おう」は相談のサインと決める
ネットで知り合った人に会おうと誘われたら、必ず親に話す約束をします。
所要 5分
叱らないと先に伝える
「困ったことがあっても怒らないから話して」と、ふだんから伝えておきます。
所要 1分
04習慣にするコツ
SNSの話題を家庭の日常会話にすることです。何を使い、誰とやり取りしているかを、責めずに聞ける関係が備えになります。
- 顔・制服・学校がわかる写真を投稿しないよう話し合う。
- 画像を送るよう求められたら、断って親に話すよう伝える。
- 被害が疑われるときは、ためらわず警察に相談する(#9110、緊急時は110番)。
05よくある質問
SNSで被害にあう子どもはどれくらいいますか
警察庁によると、2025年はSNSで知り合った相手から被害にあった子どもが1,566人で、中学生が約半数でした。
被害のきっかけは何ですか
74.2%は子ども自身の投稿がきっかけで、プロフィールや日常生活、趣味などのふだんの投稿も多く含まれています。
親は何をすればいいですか
フィルタリングの設定と、困ったときに叱らずに話を聞く関係づくりが大切です。
出典
- 警察庁生活安全局. 「令和7年における少年非行及び子供の性被害の状況」(2026年2月). https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/pdf_r7_syonenhikoujyokyo.pdf
- Madigan, S., Villani, V., Azzopardi, C., et al. (2018). The Prevalence of Unwanted Online Sexual Exposure and Solicitation Among Youth: A Meta-Analysis. Journal of Adolescent Health, 63(2), 133-141. https://doi.org/10.1016/j.jadohealth.2018.03.012
- Madigan, S., Ly, A., Rash, C. L., Van Ouytsel, J., & Temple, J. R. (2018). Prevalence of Multiple Forms of Sexting Behavior Among Youth: A Systematic Review and Meta-analysis. JAMA Pediatrics, 172(4), 327-335. https://doi.org/10.1001/jamapediatrics.2017.5314