子どもの安全

子どもの留守番は何歳から安全か。研究でわかる目安と、電話・玄関のルール

約5分で読めます

Colorful houses in Wale Street, Cape Town, Western Cape, South AfricaBo-Kaap is a historic neighborhood above the center of Cape Town. It wa
Photo: Dietmar Rabich / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的統計をAIが調べて整理しました(防犯グッズ・商品の紹介はしていません。出典は末尾)。

共働きやきょうだいの送り迎えで、子どもを短時間だけ家に1人にする場面は珍しくありません。「何歳から大丈夫なんだろう」「知らない人が来たらどうしよう」と不安になるのは自然なことです。研究からわかるのは、年齢の正解を探すより、電話や玄関への対応ルールを先に決めておくほうが実際の備えになる、ということです。

3行でわかる

  1. 米国の全国調査(2012年)では、大人が「子どもだけで留守番しても安全」と考える年齢は平均13.0歳でした。
  2. 留守番の是非そのものより、電話・インターホンへの対応ルールを先に決めておくことが実務的な備えになります。
  3. 留守番中の問題行動リスクは子どもの気質によって大きく異なるとの研究もあり、一律の正解はありません。

01犯罪者側から見ると何が起きているか

犯罪や悪質な訪問の機会が生まれるのは、家に「見守る大人がいない」時間です。電話や来訪への応対が、そのまま機会を減らす壁になります。

防犯の研究でよく使われる考え方に、犯罪が起きるには「動機を持った人」「狙われやすい対象」「見守る人の不在」の3つがそろう必要がある、というものがあります。子どもだけの留守番時間は、まさに「見守る人の不在」が生まれる時間です。

電話や玄関でのやり取りの中で、家に大人がいないと相手に伝わってしまうと、それ自体が都合の良い状況を知らせることになります。逆に言えば、応対のルールを決めておくだけで、その場に大人がいるかのように振る舞うことができます。

これは子ども自身の落ち度を責める話ではありません。対応のルールを先に用意しておくかどうかが差を生む、という話です。

02研究と統計でわかっていること

大人が「留守番しても安全」と考える年齢は平均13歳ですが、年齢だけでは決まりません。留守番の影響は子どもの気質によって変わります。

13.0歳「子どもだけで留守番しても安全」と大人が考えた平均年齢(米国、2012年)
12.7〜13.9歳世帯年収による回答の差(高所得層ほど低年齢、同調査)

Mackら(2012)[1]

米国の成人3,024人への電話調査で、「典型的な子どもが留守番しても安全な最低年齢」の平均は13.0歳(95%信頼区間12.9〜13.1)でした。世帯年収5万ドル以上の層では12.7歳、1万ドル未満の層では13.9歳と、目安は家庭の状況によって異なっていました。

対象: 米国の18歳以上の成人3,024人(電話調査、回答率52.2%) / 限界: 大人が「安全だと思う」年齢の調査であり、実際の事故・被害の発生率を直接測定したものではありません。

Athertonら(2016)[2]

10〜13歳の子ども674人を2年間追跡した研究では、5年生時点の留守番時間の長さが7年生時点の問題行動の増加と関連していましたが、この関連は「敵意的な攻撃性」が高い子どもに限られていました。攻撃性が低い子どもでは、留守番時間と問題行動の関連はほとんど見られませんでした。

対象: 米国の子ども674人(5年生から7年生まで追跡、追跡率86%) / 限界: 留守番時間・問題行動はいずれも子ども自身の自己申告です。

Uttleyら(2025)[3]

英国の10年分(2010〜2019年、34,618件)の犯罪データを分析した研究では、暗い時間帯は明るい時間帯に比べて侵入窃盗(空き巣)のリスクが2.58倍(95%信頼区間2.24〜2.97)高いという結果でした。日が暮れる時刻は季節で変わるため、下校時刻との差は冬ほど縮まります。

対象: 英国サウスヨークシャー州の警察データ(2010〜2019年) / 限界: 1つの警察管区のデータで、昼夜の境目となる薄明時間帯は分析から除外されています。

03お金をかけずに今日からできること

まず決めるべきは、電話・玄関への対応と、怖いときの連絡先です。留守番の時間は様子を見ながら短い時間から延ばします。

1

電話・インターホンのルールを決める

「今、手が離せません」など、1人だと気づかれない言い方を一緒に決めます。知らない人には絶対にドアを開けないルールも確認します。

所要 10分

2

緊急連絡先を電話のそばに貼る

親の携帯、近所の頼れる人の連絡先、110番を紙に書いて貼ります。声に出して読む練習もしておきます。

所要 10分

3

短い時間から試して、少しずつ延ばす

最初は買い物など短時間の外出から始め、子どもが「大丈夫だった」と感じられたら少しずつ時間を延ばします。

所要 初回15分程度

4

怖い・困ったときの行動を1つに絞る

「鍵がかかっているか確かめて、決めた相手に電話する」など、迷わず動ける行動を1つ決めます。危険を感じたらためらわず110番することも伝えます。

所要 5分

04習慣にするコツ

留守番のたびに振り返り、ルールを更新していくことです。最初に決めたルールのままにしないことが長続きのコツです。

道での声かけへの備えは「子どもへの声かけはいつ・どこで起きるのか」で紹介しています。あわせて確認しておくと、外と家の両方のルールがそろいます。

05よくある質問

子どもは何歳から留守番させても大丈夫ですか?

日本には明確な年齢の基準はありません。米国の調査では、大人が「安全」と考える年齢の平均は13歳前後でしたが、子どもの性格や慣れ、ルールの有無によって適切な時期は変わります。

留守番中に知らない人が来たら、どうすればいいですか?

ドアを開けず、インターホン越しに「今取り込み中です」などと伝え、1人だとは言わないようにします。しつこく居座る、怖いと感じるなど危険を感じたら、ためらわず110番してください。

留守番の時間は長くても大丈夫ですか?

研究では、留守番時間の長さが問題行動と関連するかどうかは子どもの気質によって差がありました。時間の長さだけにこだわらず、様子を見ながら少しずつ延ばす方法が無難です。

出典

  1. Mack, K. A., Dellinger, A. M., & West, B. A. (2012). Adult opinions about the age at which children can be left home alone, bathe alone, or bike alone: Second Injury Control and Risk Survey (ICARIS-2). Journal of Safety Research, 43(3), 223-226. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4606916/
  2. Atherton, O. E., Schofield, T. J., Sitka, A., Conger, R. D., & Robins, R. W. (2016). Unsupervised self-care predicts conduct problems: The moderating roles of hostile aggression and gender. Journal of Adolescence, 48, 1-10. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4779664/
  3. Uttley, J., Canwell, R., Smith, J., Falconer, S., Mao, Y., & Fotios, S. (2025). Does darkness increase the risk of certain types of crime? A registered report. PLoS One, 20(6), e0324134. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12194184/