子どもの安全

子どものオンラインゲームの「知らない人」は危険か。研究でわかった狙われやすさと課金トラブル

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ゲームコントローラー
Photo: Evan-Amos / Public domain / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的統計をAIが調べて整理しました(防犯グッズ・商品の紹介はしていません。出典は末尾)。

子どもがオンラインゲームで知らない人と仲良くなり、個人的な話をしたり、課金をせがまれたりしていないか。気になる保護者は少なくありません。海外の研究では、オンラインでの性的な被害は女の子はSNS、男の子はゲームで多く起きていることがわかっています。課金の偏りと、こうした被害には共通する入り口があります。

3行でわかる

  1. 海外12カ国の調査では、ネットを使う12~17歳の子どもの約6人に1人が、技術を介した性的な被害を少なくとも一度は経験していた(12カ国合計で1,000万人以上)。
  2. グルーミングの研究では、女の子はSNSで、男の子はオンラインゲームやフォーラムで声をかけられやすいと報告されている。
  3. オーストリアの調査では、ゲームに課金した子どものうち上位10%が全体の支出の61.4%を占め、課金額の多い子どもほどゲーム障害の割合が高かった(14.1%対4.2%)。

01 犯罪者側から見るとゲームの中で、子どもにはどう近づくのか

近づく側は匿名性を利用し、時間をかけてゲーム内でのやり取りを重ね、信頼関係を作ってから個人的な話や金銭の要求に進みます。

サイバーグルーミングを調べたレビュー研究では、加害者は共通の趣味や強さを褒めることなどで自然に話しかけ、継続的な連絡と感情的な働きかけで信頼を得ていく過程が指摘されています。SNSで知り合った相手からの被害と同じく、最初の接点はごく普通のやり取りであることが多く、子どもは「仲のいいフレンド」だと感じて危険に気づきにくくなります。

性別による違いも報告されています。同じレビュー研究では、女の子はSNSで、男の子はオンラインゲームやフォーラムで声をかけられやすい傾向があるとされています。ゲームのボイスチャットやダイレクトメッセージは保護者の目が届きにくく、子ども同士のやり取りに見えるため、見知らぬ大人が入り込んでも気づかれにくい場になっています。

信頼関係ができたあとに、ゲーム内アイテムの受け渡しやギフトカードの購入、アカウント情報の共有を求められるケースもあります。個人情報や写真を渡してしまった後の被害と同じように、「親切な人」との関係の延長で頼み事をされると、子どもは断りにくくなります。

02 研究と統計でわかっていること被害やお金のトラブルはどれくらい起きているのか

ネットを使う子どもの約6人に1人が技術を介した性的な被害を経験し、多くは誰にも話していない。課金額の偏りも研究で確認されている。

6人に1人ネットを使う子ども(12~17歳)が技術を介した性的被害を受けた割合(2020~21年調査)
1,000万人以上同調査12カ国で、技術を介した性的被害を受けたと推定される子どもの数
61.4%ゲームに課金した子どものうち、上位10%が占める支出割合(2026年発表・オーストリア)

Ghaiら(2026年)[1]

東・南部アフリカと東南アジアの12カ国、12~17歳の子ども11,912人を対象にした全国調査を分析した。ネットを使う子どものうち約6人に1人が、オンライン・グルーミングや性的な誘いなど技術を介した性的搾取・虐待を少なくとも一度は受けていた。12カ国合計で1,000万人以上にあたる。多くは誰にも話しておらず、話した場合も警察や相談窓口より友人などの身近な相手を頼っていた。保護者がオンライン活動を見守っていることは、打ち明ける割合の高さと関連していた。

対象: 2020~2021年に「Disrupting Harm」プロジェクトが実施した12カ国の全国調査、12~17歳11,912人 / 限界: 調査対象はアフリカ・東南アジアで、日本の状況をそのまま示すものではない。

Kaya & Erdem(2026年)[2]

2000~2025年の文献をまとめたサイバーグルーミングのスコーピングレビュー。加害者は匿名性を利用し、継続的な連絡と感情的な働きかけで信頼関係を作ってから支配を強めていく過程があるとまとめている。女の子はSNSで、男の子はオンラインゲームやフォーラムで声をかけられやすいと報告されている。

対象: PubMed・Scopus・Web of Scienceの文献レビュー / 限界: 個々の研究の対象や方法はさまざまで、頻度を1つの数字にまとめたものではない。

Meschikら(2026年)[3]

オーストリアの10~19歳2,308人を対象にした調査。過去12カ月に課金した818人のうち、上位10%(約85人)が全体の支出の61.4%を占めていた。課金額の多い子どもはゲーム障害の割合が14.1%と、一般的な課金者の4.2%より高かった。課金額と家庭の社会経済的地位には関連が見られなかった。

対象: オーストリアの生徒2,308人(10~19歳) / 限界: 横断調査のため、課金とゲーム障害のどちらが先に起きたかはわからない。

03 お金をかけずに今日からできること家庭で今日からできることは

禁止より、チャットの設定を一緒に確認し、課金は必ず相談してから、というルールを作ることです。

1

チャット・DMの設定を一緒に確認する

「フレンドのみ」などに設定を変更できないか、知らない人からの連絡を制限できる項目を一緒に探します。

所要 15分

2

課金は保護者と一緒に操作する約束をする

課金の前に一声かけるルールにし、購入画面を一緒に見る習慣にします。

所要 10分

3

お金やギフトカードの話が出たら教える合言葉を決める

「お金の話をされたら必ず話す」と、ふだんから約束しておきます。

所要 5分

4

週に1回、誰と遊んだか聞く時間をつくる

叱らずに聞くことを前提にすると、話しやすくなります。保護者の関わりは、被害を話しやすくすることと関連しているという報告があります。

所要 5分

04 習慣にするコツ続けるコツは

ゲームの話題を、家庭の日常会話にすることです。

05よくある質問

子どものオンラインゲームでの被害はどれくらいありますか

海外の調査では、ネットを使う12~17歳の子どもの約6人に1人が、オンライン・グルーミングなど技術を介した性的な被害を経験していました(アフリカ・東南アジア12カ国の調査)。日本を対象にした同種の大規模調査は確認できていません。

男の子はゲームで、女の子はSNSで狙われやすいというのは本当ですか

海外の研究では、女の子はSNSで、男の子はオンラインゲームやフォーラムで声をかけられやすいと報告されています。すべての子どもに当てはまるわけではありません。

課金のしすぎは、どう見分ければいいですか

オーストリアの調査では、課金する子どものうち上位10%が全体の支出の61.4%を占め、課金額の多い子どもはゲーム障害の割合も高い傾向がありました。課金前に保護者と確認する習慣が目安になります。

出典

  1. Ghai, S., Vuorre, M., et al. (2026). Technology mediation in child sexual exploitation and abuse in Africa and Asia. Nature, 654, 408-418. https://doi.org/10.1038/s41586-026-10525-4
  2. Kaya, K., & Erdem, Z. (2026). Understanding cyber grooming in children and adolescents: a scoping review of risk factors and prevention strategies. Frontiers in Psychiatry, 17, 1896109. https://doi.org/10.3389/fpsyt.2026.1896109
  3. Meschik, M., Hammer, E., Malischnig, D., Wächter, N., Griffiths, M.D., et al. (2026). Heavy spenders in digital games: expenditure disparities and associations between microtransactions, gaming disorder and gambling disorder among adolescents. Frontiers in Public Health, 14, 1867460. https://doi.org/10.3389/fpubh.2026.1867460