AI時代の防犯

SNSやメールを乗っ取られたらどうする?取り戻す手順と、二次被害を防ぐ連絡

約5分で読めます 出典照合済み(2026-10-12)

鍵がかかった南京錠
Photo: W.carter / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的統計をAIが調べて整理しました(防犯グッズ・商品の紹介はしていません。出典は末尾)。

フォロワーから「変なDMが来たよ」と言われたり、急にログインできなくなったり。SNSやメールの乗っ取りは、誰にでも起こります。狙われるのは、あなたのデータだけではありません。あなたを信じている周りの人たちも狙われます。落ち着いて、取り戻す手順と、周りへの連絡を今日から進めましょう。

3行でわかる

  1. 乗っ取ったアカウントを使えば、持ち主を知っている人たちの「信頼」を悪用できる。実験では、知人を装ったメールでID・パスワードを入力した人の割合は、知らない相手からのメールの4倍以上だった。
  2. 警察が認知した不正アクセス(乗っ取りなど)は2023年に6,312件と過去5年で最多になり、2024年も5,358件と高水準が続く。
  3. ログインできるなら即パスワード変更、できないならサービスへ連絡。そして「乗っ取られた」と周りに知らせることが、二次被害を防ぐ一番の近道になる。

01 犯罪者側から見るとアカウントを乗っ取る側は、何が目的?

乗っ取る側が狙うのは中身の情報だけでなく、その持ち主を知っている人たちの「信頼」でもあります。

アカウントの持ち主に成り代われば、本人を名乗って、フォロワーや連絡先の人たちに直接メッセージを送れます。見知らぬ相手からの連絡には警戒する人でも、「知っている人」からの連絡には警戒を緩めがちです。乗っ取りは、その警戒の緩みを利用するための手段になっています。

実際の手口として、山口県警は、フォローしているアカウント(実際は乗っ取られたもの)から届いたDMで「アンバサダーに立候補したので投票に協力してください」などと誘い、電話番号や認証コードを求めてくる例を紹介しています。狙いは、DMを受け取った人のアカウントも乗っ取ることです。

02 研究と統計でわかっていること乗っ取りは実際どれくらい起きている?

警察が認知した不正アクセスは2023年に6,312件と過去5年で最多になった。実験では、知人を装うだけでだまされる割合が4倍以上になった。

6,312件不正アクセス行為の認知件数(2023年、過去5年で最多)
5,358件同認知件数(2024年、前年比15.1%減もなお高水準)
72%「友人」を装ったメールでID・パスワードを入力した割合(実験、対照群は16%)
34.1%他人のID・パスワードを悪用した不正アクセスの検挙のうち「パスワードの設定・管理の甘さ」につけ込んだ入手(2024年)

国家公安委員会・総務省・経済産業省(2025年3月13日公表)[1]

2024年に警察が認知した不正アクセス行為の件数は5,358件。前年の6,312件から954件(約15.1%)減ったものの、依然として高い水準にある。2023年の増加は、不正アクセス後の行為のうち「インターネットバンキングでの不正送金等」が1,096件(2022年)から5,598件へ急増したことが主な要因だった。

対象: 全国の警察が認知した件数 / 限界: 届け出・発覚した分のみの数字で、未発覚の被害は含まれない。

Jagatic, Johnson, Jakobsson & Menczer(2007)[2]

米国の大学生581人を対象にした模擬フィッシング実験で、無関係な送信元からのメールにID・パスワードを入力したのは94人中15人(約16%)。これに対し、「友人」を名乗る送信元(実際は公開情報から推測した知人関係を悪用)からのメールでは487人中349人(約72%)が入力した。知人を装うだけで、だまされる割合は4倍以上になった。

対象: 米国の大学生581人 / 限界: 研究用の模擬フィッシングで、実際のアカウント乗っ取り被害の割合を示すものではない。

03 お金をかけずに今日からできること乗っ取られたと気づいたら、まず何をする?

ログインできるなら即パスワード変更、できないならサービスへ連絡。そして周りに「乗っ取られた」と知らせることです。

1

ログインできるなら、即パスワード変更

パスワードを変更し、見覚えのない端末やログイン中のセッションをすべてログアウトします。

所要 5分

2

ログインできないなら、サービスへ連絡

各サービスの「乗っ取り・ハッキングされた」場合の報告・復旧窓口から申請します。

所要 10分〜

3

フォロワー・連絡先にすぐ知らせる

「乗っ取られました。このアカウントからの依頼や、認証コード・電話番号を求めるメッセージは無視してください」と周知します。二次被害を防ぐ、最優先の行動です。

所要 5分

4

サイバー犯罪相談窓口か#9110へ相談

お金のやり取りや脅迫に発展していたら、警察のサイバー犯罪相談窓口、または警察相談専用電話(#9110)に相談します。

所要 数分

04 習慣にするコツ取り戻した後、何を変える?

二度目を防ぐには、パスワードの使い回しをやめ、多要素認証とログイン通知を有効にすることです。

05よくある質問

アカウントが乗っ取られたとき、最初に何をすればいいですか

ログインできるなら、今すぐパスワードを変更し、見覚えのない端末をすべてログアウトします。ログインできない場合は、サービスの乗っ取り報告窓口にすぐ連絡します。どちらの場合も、フォロワーや連絡先に「乗っ取られた」と伝えることを後回しにしないでください。

友人のアカウントから届いたお願いや認証コードの依頼は信用していいですか

本人かどうかを別の手段(電話など)で確かめるまでは信用しないほうが安全です。研究では、知人を装ったメールでID・パスワードを入力した人の割合は、知らない相手からのメールの4倍以上でした。

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出典

  1. 国家公安委員会・総務省・経済産業省. 「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」(2025年3月13日公表、2024年分). https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00236.html
  2. Jagatic, T. N., Johnson, N. A., Jakobsson, M., & Menczer, F. (2007). Social Phishing. Communications of the ACM, 50(10), 94-100. https://doi.org/10.1145/1290958.1290968
  3. 神奈川県警察. アカウント乗っ取りに関する注意喚起(不正アクセスの手口別検挙件数、2024年). https://www.police.pref.kanagawa.jp/assets/entry/d7034_28.txt
  4. 山口県警察. 「SNS等のアカウント乗っ取りに注意」(2025年). https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/uploaded/attachment/220848.pdf
  5. 警察庁. サイバー犯罪相談窓口のご案内. https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/soudan.html