AI時代の防犯

子どもの写真がAIで性的に加工される被害。加害者の多くは同級生、学校と家庭でできること

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Desks and chairs
Photo: Mercedes Steph / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的統計をAIが調べて整理しました(防犯グッズ・商品の紹介はしていません。出典は末尾)。

SNSや学校行事の写真に写った子どもの顔を、生成AIなどで性的な画像に加工する。2025年、警察が扱ったこうした事案は114件で、そのうち24件は生成AIの使用が確認されました。加害者との関係で最も多かったのは「同級生・同じ学校」でした。遠くの見知らぬ大人より、身近な子ども同士で起きている被害です。

3行でわかる

  1. 2025年に警察が扱った、子どもの写真を生成AIなどで性的に加工した事案は114件。うち24件で生成AIの使用が認められた。
  2. 被害は中学生が66件で最も多く、高校生32件、小学生6件。加害者との関係は同級生・同じ学校が65件で、SNSなどで知り合った相手は10件だった。
  3. 英国の学校の調査では、教師も生徒もAIの仕組みや被害の深刻さへの理解が不十分で、生徒は明確な教育を受けていなかった。

01犯罪者側から見ると何が起きているか

加害する側は、AIで簡単に偽の画像が作れることを、軽い気持ちのいたずらや嫌がらせに使うことがあります。しかし作られた画像は、本人の写真と同じように深刻な被害を生みます。

生成AIなどを使うと、実在の人物の顔写真から、本人が撮っていない性的な画像を作ることができてしまいます。

警察庁によると、こうした事案は、相談者・被害者の心情に配慮しながら、内容に応じて刑法の名誉毀損罪などで検挙したり、指導・警告を行ったりしています。作る行為は「いたずら」では済まされません。

02研究と統計でわかっていること

被害の多くは中学生で、身近な同級生によるものです。研究では、学校側の理解や対応が追いついていない実態が示されています。

114件警察が扱った子どもの写真の性的加工の事案(2025年)
24件うち生成AIの使用が認められた事案
66件被害が中学生だった事案(最多)
65件加害者が同級生・同じ学校だった事案

警察庁(2025年のサイバー情勢)[1]

生成AIなどを悪用して18歳未満の子どもの性的画像を作成した事案について、警察が2025年に扱ったのは114件で、そのうち生成AIの使用が認められたのは24件。被害児童は中学生が66件、高校生が32件、小学生が6件。加害者との関係は、同級生・同じ学校が65件、SNSなどが10件、面識のある大人が7件だった。

対象: 警察が把握した事案(相談・被害申告時に20歳未満のもの) / 限界: 相談や申告があった分のみの数字。

Ringroseら(2026)[2]

英国の8つの学校の生徒と教師に聞き取りを行った。教師も生徒もAIの仕組みをよく理解しておらず、技術の使いやすさを過小評価する教師もいた。性的なディープフェイクを、同意のない裸の画像と同じ深刻な被害として扱う共通の理解がなく、学校の対応にばらつきがあった。生徒は、学校で実際に起きていても、このテーマの明確な教育を受けていなかった。

対象: 英国の8校の生徒と教師 / 限界: 聞き取りによる研究で、数の多さを示すものではない。

Gao(2026)[3]

性的なディープフェイクの被害を扱った54本の論文をまとめた。被害は画像が作られ、広まり、見られ、再び拡散される過程で積み重なり、苦痛、偏見、人間関係への影響、手続きの負担など多面的だった。対策の効果を直接確かめた研究はまだ少ないとしている。

対象: 2017〜2026年の英語の査読論文54本 / 限界: 法律や概念を論じた研究が多く、被害者を対象にした実証研究は少ない。

03お金をかけずに今日からできること

家庭では、写真の公開範囲を見直し、子どもと「作ること自体が加害になる」と話しておきます。被害が起きたら一人で抱えず相談します。

1

写真の公開範囲を見直す

子どもの顔がはっきり写った写真を、誰でも見られる形でSNSに載せていないか確かめ、公開範囲を家族や友人に絞ります。

所要 15分

2

「作るのも加害」と子どもと話す

友だちの写真をAIで加工することは、いたずらではなく深刻な加害で、警察が検挙することもあると、具体的に話しておきます。

所要 10分

3

被害に気づいたら、保存して相談する

画像やメッセージを消さずに画面を保存し、学校と警察に相談します。警察相談専用電話(#9110)でも相談でき、身の危険があれば110番します。

所要 数分

04習慣にするコツ

子どもが「見つけた」「作られた」と話しやすい雰囲気を、日ごろからつくっておくことです。責めずに聞くことが、早い対応につながります。

05よくある質問

子どもの写真をAIで性的に加工する被害はどれくらいありますか

警察庁によると、2025年に警察が扱った事案は114件で、うち24件で生成AIの使用が認められました。

誰が加害者になることが多いですか

2025年の事案では、加害者との関係は「同級生・同じ学校」が65件で最も多く、SNSなどで知り合った相手は10件でした。

被害に遭ったらどうすればいいですか

画像やメッセージを消さずに保存し、学校と警察に相談します。警察相談専用電話(#9110)でも相談でき、身の危険があれば110番します。

出典

  1. 警察庁. 「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(2026年3月). https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/R7/R07_cyber_jousei.pdf
  2. Ringrose, J., Horeck, T., & Rodda, E. (2026). Sexualized Deepfakes in UK Schools: Understanding and Preventing AI-Generated Image-Based Sexual Abuse Through Better AI Literacies. Behavioral Sciences, 16(4), 554. https://doi.org/10.3390/bs16040554
  3. Gao, Y. (2026). Sexualized Deepfake Abuse as Image-Based Sexual Abuse: A Scoping Review of Platform-Mediated Circulation and Cumulative Harm. Trauma, Violence, & Abuse. https://doi.org/10.1177/15248380261480163