空き巣・侵入窃盗

空き巣はなぜ減ったのか。防犯設備の普及と「取り残される家」の研究

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This image showcases a two-story residential house captured during the night, glowing with warm interior light. The architecture features a
Photo: QueenCityCebu / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的統計をAIが調べて整理しました(防犯グッズ・商品の紹介はしていません。出典は末尾)。

空き巣などの侵入窃盗は、平成15年ごろから長く減ってきました。英国の研究は、その主な理由を「家の防犯設備が広まったこと」だと結論づけています。一方で、対策をしていない家は、相対的に狙われやすくなっていました。

3行でわかる

  1. 日本の侵入窃盗は平成15年からおおむね減少しましたが、令和7年は4万7,233件で前年より9.8%増えました。
  2. 英国では、ドアと窓の鍵に防犯照明を組み合わせた家が増えたことが、空き巣の減少の原因だと強く示されました。
  3. 減ったのは「こじ開ける侵入」だけで、対策のない家の被害の危険は逆に高まっていました。

01犯罪者側から見ると何が起きているか

多くの家が鍵と明かりで守られるようになると、犯罪者が狙える家は「対策のない家」に絞られます。守りの差が、そのまま狙われやすさの差になります。

侵入者は、最も簡単に入れる方法を探しています。周りの家が対策を進めるほど、対策をしていない家は目立つ存在になります。

犯罪者から見れば、後者を選ぶのは自然な判断です。

02研究と統計でわかっていること

防犯設備の普及が空き巣を減らしたという強い証拠があります。ただし減ったのは「こじ開ける侵入」で、鍵のかかっていない家への侵入は減っていませんでした。

4万7,233件日本の侵入窃盗の認知件数(令和7年、前年比9.8%増)
1万7,152件そのうち住宅を狙ったもの(前年比7.2%増)

警察庁「住まいる防犯110番」(令和7年のデータ)[1]

侵入窃盗の認知件数は平成15年からおおむね減少傾向にありますが、令和7年は4万7,233件で前年比9.8%増でした。住宅を狙った侵入窃盗も、令和7年は1万7,152件で前年比7.2%増と増えています。

対象: 全国の警察が認知した件数 / 限界: 届け出のあった被害のみです。

Tseloniら(2017, Crime Science)[2]

英国の1992〜2011/12年の犯罪調査を分析しました。最も効果的な組み合わせ(ドアと窓の鍵+防犯照明)が急速に広まり、対策のない世帯の割合は大きく減りました。対策のない世帯の被害の危険は不釣り合いに高まり、減ったのは無理やりこじ開ける侵入だけでした。著者らは、防犯設備が1990年代の空き巣の減少をもたらした強い証拠があると結論づけています。

対象: イングランド・ウェールズの全国犯罪調査 / 限界: 英国のデータで、日本の減少の理由を直接調べたものではありません。

Tseloniら(2017, Security Journal)[3]

同じ英国の調査で、単体で効果が大きかったのは屋外の照明とドアの二重ロックでした。鍵と照明などの組み合わせは、足し算以上の効果を生んでいました。

対象: 2008〜2012年の全国犯罪調査 / 限界: 日本の住宅にそのまま当てはまるとは限りません。

03お金をかけずに今日からできること

「対策のない家」にならないことです。今ある鍵と明かりを使い切るだけで、周りの家と同じ守りの水準に近づけます。

1

今ある鍵を全部使う

玄関に鍵が2つあれば両方、窓に補助の鍵があればそれもかけます。

所要 10秒

2

夜は玄関の明かりをつける

鍵と照明の組み合わせが、最も効果の大きい組み合わせでした。

所要 5秒

3

開けっぱなしの窓をなくす

減っていないのは、鍵のかかっていない家への侵入です。2階やトイレの小窓も確認します。

所要 2分

04習慣にするコツ

防犯は「特別な設備」より「今ある守りを毎日使う」ことです。毎日の決まった動作に組み込みます。

「最近は空き巣が減ったから大丈夫」と思う人は少なくありません。研究は、減ったのは守っている家への侵入で、守っていない家の危険はむしろ高まっていたことを示しています。下見のポイントは「空き巣はどんな家を狙うのか」で紹介しています。

05よくある質問

空き巣はなぜ減ったのですか?

英国の研究では、ドアと窓の鍵に防犯照明を組み合わせた家が増えたことが、1990年代以降の空き巣の減少の主な原因だと強く示されました。日本の侵入窃盗も平成15年からおおむね減少しています。

空き巣は今も減り続けていますか?

日本では、令和7年の侵入窃盗は4万7,233件で前年より9.8%増え、住宅を狙ったものも7.2%増えました。減少傾向が続くとは限りません。

対策をしていない家はどうなりますか?

英国の研究では、周りの家が対策を進める中で、対策のない家の被害の危険は不釣り合いに高まっていました。今ある鍵と明かりを使うだけでも差が出ます。

どの対策の組み合わせが効果的ですか?

英国の調査では、ドアと窓の鍵に防犯照明を組み合わせたものが最も効果的でした。単体では、屋外の照明とドアの二重ロックの効果が大きく出ています。

出典

  1. 警察庁「住まいる防犯110番 データで見る侵入犯罪の脅威」(令和7年のデータ). https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_b_1.html
  2. Tseloni, A., Farrell, G., Thompson, R., Evans, E., & Tilley, N. (2017). Domestic burglary drop and the security hypothesis. Crime Science, 6. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7089640/
  3. Tseloni, A., Thompson, R., Grove, L., Tilley, N., & Farrell, G. (2017). The effectiveness of burglary security devices. Security Journal, 30(2), 646-664. https://doi.org/10.1057/sj.2014.30