一人暮らしの防犯

一人暮らしを狙う犯罪の手口5つ。警察の統計と事例でわかる、知っておくと防げること

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The rear view of a section of apartment mailboxes, Shui Chuen O Estate, Shatin, Hong Kong.
Photo: Mk2010 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的統計をAIが調べて整理しました(防犯グッズ・商品の紹介はしていません。出典は末尾)。

一人暮らしを始めると、「どんな犯罪に気をつければいいのか」が意外とわかりません。警察の統計と防犯資料を読むと、一人暮らしの部屋に向けられる手口は、だいたい5つの形にまとまります。手口を知っておくと、玄関や窓の前で「あ、これだ」と気づけます。怖がるためではなく、気づくための記事です。

3行でわかる

  1. 警察の資料に繰り返し出てくる手口は、訪問者を装う、後をつけて玄関で押し入る、鍵のかかっていない窓や玄関から入る、のぞき・盗撮、郵便物やゴミから生活を知る、の5つです。
  2. 共同住宅(3階建以下)の侵入手口の1位は鍵のかけ忘れで47.4%(警察庁、令和7年)。東京では令和7年、盗撮などの「性的姿態撮影等」が1,685件ありました。
  3. どの手口も、ドアを開ける前の確認、施錠、カーテン、宛名の処分といった、お金のかからない行動で防ぎやすくなります。

01 犯罪者側から見ると一人暮らしの部屋はどう狙われる?

犯罪をする側が探しているのは「簡単に入れる」「一人だとわかる」部屋です。ドアを自分から開けてもらう、開いた瞬間を狙う、開いている窓を探す、の3つが入口になります。

警察庁は、侵入者は常に「最も簡単に侵入できる方法」を考えていると説明しています。秋田県警察の防犯資料は、住居に入り込む手口として、次の3つを挙げています。

さらに、部屋に入らなくても、カーテンの隙間や玄関ドアの郵便受け、浴室の窓からのぞく手口や、表札や洗濯物から「女性の一人暮らし」と見当をつけたり、郵便物から名前を知ったりすることにも、同じ資料は注意を呼びかけています。どれも、相手にとっての「手間」を増やせば起きにくくなるものです。

02 研究と統計でわかっていること一人暮らしを狙う手口は、統計でどこまでわかる?

「一人暮らしだけ」を集計した全国の統計はありません。ただ、共同住宅の侵入手口、住まいで起きる性犯罪、盗撮の発生場所は数字でわかっています。どれも、部屋の中や玄関まわりが無関係ではないことを示しています。

47.4%共同住宅(3階建以下)の侵入窃盗のうち、鍵のかけ忘れ(無締り)によるもの(警察庁、令和7年)
約4分の1東京の不同意わいせつ909件のうち、住宅で起きた割合(中高層住宅15.1%ほか、令和7年)
1,685件東京で認知された盗撮などの性的姿態撮影等(令和7年)
598件全国の性的姿態撮影罪の検挙のうち「住宅等」で起きたもの(約9%、令和6年)

警察庁「住まいる防犯110番」(令和7年のデータ)[1]

共同住宅の侵入手口の1位は、3階建以下でも4階建以上でも鍵のかけ忘れでした(47.4%と39.5%)。侵入口の1位はどちらも玄関、2位は窓です。

対象: 全国の警察が把握した侵入窃盗 / 限界: 一人暮らしかどうかは分けて集計されていません。

警視庁「令和7年版 東京の犯罪」[2]

令和7年の東京では、不同意わいせつ909件のうち中高層住宅が15.1%、その他の住宅が7.3%、一戸建てが3.4%でした。警視庁は、玄関の鍵を開ける前に周りを見回すこと、宅配便などの来訪者でも相手を確かめ、できる限り顔を合わせずに対応することを勧めています。

対象: 東京都内で警察が認知した事件 / 限界: 届け出のあった被害だけです。一人暮らしかどうかは分けて集計されていません。

警察庁生活安全局「盗撮事犯に係る防犯対策」(令和7年10月)[3]

令和6年に性的姿態撮影罪で検挙した盗撮のうち、「住宅等」で起きたものは598件(9%)でした。多いのは商業施設(36%)や駅構内(22%)ですが、住まいもゼロではありません。

対象: 全国の検挙事案 / 限界: 検挙されたものだけで、気づかれていない盗撮は含まれません。

Pedneaultら(2012)[7]

記録に性的な要素があった住宅への侵入224件を分析すると、3つの型に分かれました。留守の家で物に性的に執着する行為(フェティシズム)をする「接触しない型」と、住人に性的な危害を加える型が2つです。研究では、のぞきやフェティシズムも、性的な目的の住宅侵入に関係する行動として挙げられています。

対象: 海外の住宅侵入の記録224件 / 限界: 日本のデータではなく、どの型がどれだけ起きているかの全国的な割合を示すものではありません。

郵便物やゴミから名前や生活を知られる手口は、件数を数えた統計が見つかりませんでした。ここでは、警察の防犯資料が注意を呼びかけている内容として紹介します。

03 お金をかけずに今日からできること手口ごとに、何を知っておけば防げる?

5つの手口それぞれに、知っておくと防げることが1つずつあります。どれも道具を買わずに、今日から始められます。

1

配達員や点検を装う訪問 → 頼んでいない訪問者には、ドアを開けずに用件を聞く

埼玉県は、宅配便や点検などを装って室内に入り込まれる事案が起きていると注意しています。インターホン越しに名前と用件を聞き、心当たりがなければ開けません。開けるときもドアチェーンをかけたままにします。点検を口実に契約させる手口は「点検に来ましたは本当か」で紹介しています。

所要 1分

2

後をつけて玄関で押し入る → 鍵を開ける前に、一度振り返る

埼玉県は、玄関の鍵を開けた瞬間に後ろから室内へ押し込まれる事案があると伝えています。鍵を出す前に周りを見回し、誰かいたら一度通り過ぎます。入ったらすぐに鍵をかけます。

所要 5秒

3

鍵のかかっていない窓や玄関から入る → 部屋にいるときも、寝る前も鍵をかける

共同住宅では鍵のかけ忘れが侵入手口の1位です。埼玉県警察は、無施錠の窓から不審者が入ってきた例を挙げ、就寝時は窓と玄関を必ず閉めるよう勧めています。秋田県警察も「2階だから」と鍵をかけないのは不用心だとしています。

所要 10秒

4

のぞき・盗撮 → カーテンの隙間、ドアの郵便受け、浴室の窓をふさぐ

秋田県警察によると、のぞきはカーテンのわずかな隙間、玄関ドアの郵便受け、浴室の窓から行われます。夜はカーテンを隙間なく閉め、玄関ドアの郵便受けは内側にカバーを付けるなどして外から部屋が見えないようにし、入浴中は浴室の窓に鍵をかけます。

所要 1分

5

郵便物やゴミから名前や暮らしを知られる → 宛名は切ってから捨て、郵便受けに鍵をかける

秋田県警察は、個人情報が書かれたものは細かく切って捨て、郵便物の氏名を見られないよう郵便受けに鍵をかけるよう勧めています。表札は名字だけにし、下着は室内に干し、外に干した洗濯物はこまめに取り込みます。

所要 1分

04 習慣にするコツ毎日続けるには、どうすればいい?

「玄関」「窓」「捨てる」の3つの場面に、確認を1つずつ結びつけます。新しい道具より、同じ順番で毎回やることのほうが続きます。

住まいのどこに隙があるかは、一人暮らしの防犯チェックで確かめられます。女性の住まいでの性被害と部屋選びは「性被害の4割は住まいで起きている」、在宅中の強盗は「在宅中でも押し入る侵入強盗」、つきまといは「つきまといは誰から始まるのか」で詳しく紹介しています。

後をつけられている、のぞかれていると感じたら、一人で抱えずに相談してください。身の危険を感じたら110番、緊急でなければ警察相談専用電話 #9110 です。

05よくある質問

一人暮らしを狙う犯罪には、どんな手口がありますか?

警察の防犯資料には、配達員や作業員を装って玄関を開けさせる、後をつけて玄関を開けた瞬間に押し入る、鍵のかかっていないドアや窓から入る、カーテンの隙間や郵便受けからのぞく、郵便物などから名前や暮らしを知る、といった手口が挙げられています。

宅配便が来たら、ドアを開けてはいけないのですか?

頼んだ荷物なら受け取って大丈夫です。警視庁は、宅配便などの来訪者でも相手を確かめ、できる限り顔を合わせずに対応するよう勧めています。心当たりのない荷物や予定のない点検は、インターホン越しに用件を聞き、開けずに済ませます。

高い階に住んでいれば、窓を開けたままでも大丈夫ですか?

安全とは言えません。警察庁の令和7年のデータでは、4階建以上の共同住宅でも侵入手口の1位は鍵のかけ忘れ、侵入口の2位は窓でした。外出時と寝る前は窓に鍵をかけます。

男性の一人暮らしにも関係がありますか?

関係があります。鍵のかけ忘れからの侵入や、訪問者を装う手口は、住む人の性別に関係なく起きています。玄関と窓の施錠、ドアを開ける前の確認は、誰にとっても基本です。

のぞかれている気がしたら、どうすればいいですか?

カーテンや郵便受けなど、のぞかれそうな所をふさぎ、気づいた日時と様子をメモしておきます。秋田県警察は、のぞきを繰り返した後に性犯罪へエスカレートする者もいると説明しています。気のせいかもと迷っても、#9110 に相談できます。身の危険を感じたら110番です。

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一人暮らしの防犯チェック
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出典

  1. 警察庁「住まいる防犯110番 手口で見る侵入犯罪の脅威」(令和7年のデータ). https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_d_1.html
  2. 警視庁「令和7年版 東京の犯罪」. https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/jokyo_tokei/jokyo/hanzai.files/tokyo.pdf
  3. 警察庁生活安全局「盗撮事犯に係る防犯対策 施設管理を行うにあたって」(令和7年10月。こども家庭庁の事務連絡の別添として鳥取県が掲載). https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/1416026/keisatsucyou_bettsuten2-1.pdf
  4. 秋田県警察「女性のための防犯ワンポイントアドバイス」. https://www.police.pref.akita.lg.jp/uploads/contents/pages_0000000412_00/002_kodomo-jyosei.pdf
  5. 埼玉県「女性をねらった犯罪対策」(2026年4月15日掲載). https://www.pref.saitama.lg.jp/a0311/bouhanjyohou/hanzaitaisaku6.html
  6. 埼玉県警察「女性のための これだけやっとこ習慣」. https://www.police.pref.saitama.lg.jp/documents/27521/zyoseinotameno.pdf
  7. Pedneault, A., Harris, D. A., & Knight, R. A. (2012). Toward a typology of sexual burglary: Latent class findings. Journal of Criminal Justice, 40(4), 278-284. https://doi.org/10.1016/j.jcrimjus.2012.05.004