夜道・つきまとい

帰り道に後をつけられている気がしたら。家に直行せず、人のいる場所へ行く理由

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Expo 2012 Convenience Store GS25
Photo: hyolee2 / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的統計をAIが調べて整理しました(防犯グッズ・商品の紹介はしていません。出典は末尾)。

夜の帰り道、同じ足音がずっと後ろから続いている。気のせいかもしれないと思いながら、早く家に入りたくなります。でも、警察が勧めているのは逆の動きです。家が近くても家には向かわず、近くのコンビニなどの店や交番に入って助けを求めるか、110番する。気のせいだったら、それで終わりにすればいいのです。

3行でわかる

  1. 警視庁は、後をつけられていると不安に思ったら、家が近くても近くのコンビニなどに逃げ込み助けを求めるか、110番するよう呼びかけています。
  2. 家に向かうと住まいを知られるおそれがあり、玄関の前は人目のない場所になりがちです。2025年のストーカー事案の相談22,881件のうち、つきまとい・待ち伏せ等にあたるものが12,181件ありました。
  3. 街なかの争いを防犯カメラの映像で調べた研究では、10件のうち9件で、居合わせた誰かが助けに入っていました。人のいる場所へ行くことには根拠があります。

01 犯罪者側から見ると後をつける側は、どんな場所と瞬間を待っているのか?

警察の呼びかけが共通して注意を促しているのは、家の玄関やマンションのエレベーターなど、家に入る直前の場所です。人目がなく、一人になりやすいからです。

警察の呼びかけを並べると、注意すべき場所が共通しています。千葉県警は「自宅マンションのエレベーターだからと油断は禁物」として、自宅に入るまで注意を払うよう勧めています。大阪府警は、エントランスに入る前と自宅に入る前に後ろを振り返るよう呼びかけています。

つまり、家の前まで来たときがいちばん安全なのではありません。夜の住宅街では、玄関の前は周りに人がいないことが多い場所です。後をつけられたまま家に入れば、その住まいを相手に知られることにもなります。

逆に、明るい店や交番には人がいて、助けを求める相手がいます。家に直行しないのは、この差を使うためです。玄関の前で気をつけたいことは「一人暮らしの女性が部屋選びと帰宅時にできること」にまとめています。

02 研究と統計でわかっていることつきまといはどれくらい起きていて、人のいる場所は助けになる?

2025年、警察が受けたストーカー事案の相談は22,881件で、そのうち12,181件がつきまとい・待ち伏せ等にあたりました。そして、人がいる場所では、誰かが助けに入ることが多いと研究で示されています。

22,881件ストーカー事案の相談等件数(全国、2025年)
12,181件そのうち、つきまとい・待ち伏せ等にあたるもの(2025年、複数該当は重複して計上)
8.8%相手が「面識なし」だった割合(2025年)
10件に9件街なかの争いで、居合わせた誰かが助けに入った割合(英国・オランダ・南アフリカ)

警察庁(2026年3月公表、2025年の統計)[5]

ストーカー事案の相談等件数は22,881件で、前年より16.9%増えました。行為の形では「つきまとい・待ち伏せ等」が12,181件で最も多く、被害者の86.9%は女性でした。相手との関係は、交際相手(元を含む)が8,910件、知人友人が3,059件、勤務先の同僚・職場関係が2,757件で、面識なしは2,021件(8.8%)でした。

対象: 全国の警察が受けた相談等 / 限界: 警察に届いた件数で、相談されなかった被害は含みません。行為の形は1件が複数にあたるとき、それぞれに数えています。

Philpotら(2020)[6]

英国・オランダ・南アフリカの街なかで防犯カメラに映った実際の争い219件を調べたところ、10件のうち9件で、少なくとも1人、たいていは数人が助けに入っていました。周りにいる人が多いほど、誰かが助けに入る見込みは高くなっていました。

対象: 3か国の都市で防犯カメラに映った口論や暴力の映像219件 / 限界: つきまといを直接調べた研究ではなく、日本の調査でもありません。人のいる場所が助けになる、という方向を示す根拠として紹介しています。

相手のほとんどは知っている人です。ただし、面識のない相手からの相談も2025年に2,021件ありました。そして相手が誰であっても、その場で取る行動は同じです。家に入らず、人のいる場所へ行き、助けを求めます。知り合いからのつきまといについては「つきまといは誰から始まるのか」で詳しく扱っています。

警察4か所の呼びかけを並べると

SEADICEが、警視庁と3つの府県警の公開ページを読み比べ、「後をつけられたとき」に関係する呼びかけを整理しました(2026年10月26日時点)。

警察つけられたと感じたら前もってやること
警視庁[1]家が近くても、近くのコンビニなどに逃げ込み助けを求めるか、110番明るく人通りの多い道を歩く。スマホや音楽の「ながら歩き」をやめる
千葉県警[2]最寄りのお店や交番へ帰り道にある店や交番の位置を確かめておく。家族の迎えかタクシーを使う
兵庫県警[3]民家やコンビニなどの店に逃げ込む。身の危険を感じたら110番明るい道、人通りの多い道を使う。SNSに今いる場所を投稿しない
大阪府警[4]緊急時は迷わず110番時々後ろを振り返る。いつでも110番できるよう携帯電話を手に持って歩く

4か所とも、行き先は「家」ではなく「人のいる所」か「110番」でした。どこも「家に逃げ込む」とは書いていません。

03 お金をかけずに今日からできること後をつけられていると感じたら、その場で何をする?

後をつけられていると感じたら、振り返って確かめ、家ではなく近くの店や交番に入り、事情を伝えて110番します。迎えかタクシーを頼み、相手がいなくなってから帰ります。

1

振り返って、確かめる

大阪府警は、時々後ろを振り返り、つけられていないか確かめるよう勧めています。気になる人がいるかを、自分の目で確かめます。

所要 数秒

2

家ではなく、明るい店か交番に入る

家が近くても、近くのコンビニなどの店や交番へ向かいます。店では店員に「後をつけられているかもしれない」とそのまま伝えます。近くに店がなければ、明るく人のいる大通りの方へ向かいます。

所要 数分

3

110番する

警視庁は、不安に思うことがあるときは110番通報を、と呼びかけています。気のせいかどうかを自分で決める必要はありません。身の危険を感じたら、大声を出して周りに助けを求めます。

所要 1分

4

迎えかタクシーで帰る

千葉県警は、家族に迎えに来てもらうか、タクシーを使うよう勧めています。店の中で待ち、一人で同じ道に戻らないようにします。

所要 待つ時間だけ

その場が落ち着いた後、不安が続くときは警察相談専用電話 #9110 に相談できます。身の危険を感じたら、迷わず110番です。日時・場所・相手の特徴をメモしておくと、相談するときの材料になります。

04 習慣にするコツいざというとき迷わないために、前もって何をしておく?

いつもの帰り道にある、遅くまで開いている店と交番の場所を一度確かめておくことです。逃げ込み先を知っていれば、不安を感じたときに迷わず動けます。

帰り道の隙は、一人暮らしの防犯チェックでまとめて確かめられます。

05よくある質問

気のせいかもしれないのに、110番してもいいの?

かまいません。警視庁は、後をつけられているなどと不安に思うことがあるときは、近くのコンビニエンスストアなどに逃げ込んで助けを求めるか、110番通報するよう呼びかけています。危険が差し迫っていない段階で相談したいときは、警察相談専用電話の#9110も使えます。

後をつけられたら、なぜ家に帰ってはいけないの?

家に向かうと、相手に住まいを知られるおそれがあり、玄関の前は人目のない場所になりやすいからです。警視庁は、家が近くても気を緩めず、近くのコンビニなどに逃げ込むよう呼びかけています。千葉県警も、自宅に入るまで注意を払うよう勧めています。

近くにコンビニや交番がないときは?

明るく人通りのある大通りの方へ向かい、110番します。兵庫県警は、つきまといへの備えとして、民家やコンビニなどの店舗へ逃げ込むこと、身に危険を感じたら110番することを挙げています。警視庁は、大声を出して周りに助けを求めることも勧めています。

相手が知り合いかもしれないときは?

その場の動きは同じで、家に入らず人のいる場所へ行き、110番します。警察庁の2025年の統計では、ストーカー事案の相談のうち面識のない相手は8.8%で、多くは交際相手や知人など知っている相手でした。知り合いなら家をすでに知っていることもあるため、後日、警察に相談して対応を決めます。

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一人暮らしの防犯チェック
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出典

  1. 警視庁. 「痴漢等の性犯罪被害防止対策」. https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/koramu2/koramu8.html
  2. 千葉県警察. 「女性の安全対策」. https://www.police.pref.chiba.jp/seisoka/safe-life_protect-lady.html
  3. 兵庫県警察. 「ストーカー行為と対策」. https://www.police.pref.hyogo.lg.jp/sodan/stalker/kouito/index.htm
  4. 大阪府警察. 「女性のための防犯ポイント」. https://www.police.pref.osaka.lg.jp/ochikakunokeisatsusho/keisatsushobetsujoho/35/1/4/2/14954.html
  5. 警察庁 生活安全局人身安全・少年課 (2026). 「令和7年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について」. https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/stalker/R7_STDVRPCA_kouhou.pdf
  6. Philpot, R., Liebst, L. S., Levine, M., Bernasco, W., & Lindegaard, M. R. (2020). Would I be helped? Cross-national CCTV footage shows that intervention is the norm in public conflicts. American Psychologist, 75(1), 66-75. https://doi.org/10.1037/amp0000469